Function Storeとは
Function Storeは、
なんらかの単一の処理やAPIエンドポイントを「Function」として提供し、
ユーザーが目的を定義すると、
エージェントが必要な「Function」を組み合わせることで、
その目的を達成することができるプラットフォームです。
主な特徴:
- プロンプトやコードで作成されたEndpointを持つ単一の処理をFunctionとして提供
- プロンプトが書ければ誰でも開発者になれる低い参入障壁
- ユーザーにはFunctionの利用量に応じた従量課金システムを採用
- 開発者には開発されたFunctionの利用料に応じた報酬システムを採用
なぜ必要か
- 開発者エコシステムの拡大
- プロンプトという誰でも作れるアプリを流通させるマーケットを作る
- イノベーションの加速
- 課題定義 → 開発 → 実現のプロセスを誰でも高速に実現できるようにすることで、イノベーションのジレンマを潰す
- コスト効率の向上
- LLMに対する多様な処理を集約することで、個々の利用に比べてハードウェア、ソフトウェアの両面からコスト効率化を目指す
ビジネスモデル
graph LR
A[開発者] -->|Function開発・提供| B[Function Store]
B -->|Combined Function(Agent)の提供| C[ユーザー]
C -->|利用料支払い| B
B -->|報酬支払い| A
C -->|目的定義・利用| B
類似サービスの問題点
AppStoreの課題
- 高い参入障壁
- アプリ開発には専門知識と多大な時間投資が必要
- 審査プロセスが厳格で時間がかかる
- 固定的な価格設定
- 柔軟な料金体系の設定が困難
- 小規模な機能に対する適切な価格設定が難しい
- 大規模アプリ偏重
- 小規模な機能や特定のニーズに特化したソリューションが埋もれやすい
- 検索の困難性
- 多様性が上がりすぎて、マーケットからアプリを見つけることはできない
- ランキングも流動性が悪く、参考にならない
Zapierの課題
- 複雑な自動化設定
- 非技術者にとって高度な自動化の設定が困難
- 限定的な統合オプション
- 特定のサービスやアプリケーションに依存
- スケーラビリティの制限
- 大量の処理や複雑なワークフローへの対応に制限がある
- 利用者側にメリットがない
- 基本サブスクでコストを払うのみで、リターンはない
GPTs(OpneAI)の課題
- 利用者がテック寄りの人間に偏ってる
- ニッチなニーズが生まれない
- GPTs開発者への報酬がない
競合はあるか
まだわからない。
Appleは頑張ってくれたらいいなって思ってる。Siri + ショートカット機能がユーザーのニーズには近いと思っている。
Function Storeの具体的な使用例
1. 不動産業者向け物件写真最適化システム
- ユーザー:中小規模の不動産会社
- 目的:「物件の写真をアップロードし、自動で色調整、不要物の削除、ウォーターマーク追加を行う」
- 使用するFunction:
- 画像アップロード Function
- 自動色調整 Function
- 不要物検出・削除 Function(AI画像生成技術を使用)
- ウォーターマーク追加 Function
- 結果:プロ級の物件写真を簡単かつ迅速に作成でき、物件の魅力を高められる
2. 飲食店向け口コミ分析ダッシュボード
- ユーザー:個人経営の飲食店オーナー
- 目的:「Google Maps、食べログ、インスタグラムの口コミを収集し、感情分析を行い、トレンドをグラフ化する」
- 使用するFunction:
- Google Maps口コミ取得 Function
- 食べログ口コミ取得 Function
- インスタグラム投稿取得 Function
- テキスト感情分析 Function
- トレンド分析 Function
- グラフ生成 Function
- 結果:複数プラットフォームの口コミを一元管理し、客観的な店舗評価とトレンドを把握できる
3. 多言語カスタマーサポートチャットボット
- ユーザー:グローバル展開を目指すEコマース企業
- 目的:「顧客からの問い合わせを自動で言語検出し、適切な言語で回答を生成。必要に応じて人間のオペレーターに引き継ぐ」
- 使用するFunction:
- 言語検出 Function
- 機械翻訳 Function(入力を英語に統一)
- 意図分類 Function(問い合わせ内容を分類)
- FAQ検索 Function
- 回答生成 Function
- 人間オペレーター引継ぎ判定 Function
- 翻訳 Function(回答を元の言語に翻訳)
- 結果:24時間体制の多言語サポートを低コストで実現し、顧客満足度を向上
4. 個人投資家向けAI投資アシスタント
- ユーザー:副業で株式投資を始めた会社員
- 目的:「指定した銘柄の財務データと市場動向を分析し、投資判断をサポートする」
- 使用するFunction:
- 株価データ取得 Function
- 財務データ取得 Function
- ニュース記事収集 Function
- センチメント分析 Function(ニュース記事の感情分析)
- テクニカル分析 Function
- ファンダメンタル分析 Function
- 投資判断生成 Function
- 結果:プロ並みの分析と判断材料を得られ、個人投資家の意思決定をサポート
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